性同一性障害

性同一性障害(GID:GENDER IDENTITY DISORDER)とは

「性同一性障害」とは、自分が男性、女性、どちらの性に属しているかの自己認識である「性同一性」が、染色体および生殖器などの判別による生物学的判別と一致しない状態のことを言います。 何らかの原因で、「性同一性」に関する脳の一部が、胎児期に身体的性別と一致しない状態で出生したと考えられています。
つまり、「性同一性」に異常や障害があるわけではなく、「性同一性」と身体の性が一致しない状態なのです。こうしたことから、「性同一性障害」ではなく、「性別違和」と呼ぶ動きも広がっています。

FTM(FEMALE-TO-MALE)

生物学的性別は女性で、性の自己認識は男性である事例。また、女性から男性へ性を移行させた人、移行途中の人、移行させたいと思っている人のこと。

MTF(MALE-TO-FEMALE)

生物学的性別は男性で、性の自己認識は女性である事例。また、男性から女性へ性を移行させた人、移行途中の人、移行させたいと思っている人のこと。

当院での治療

当院では「性同一性障害」の診断確定後、社会への適応のサポートを中心とする精神科領域の治療を行ったが、それでも性別の不一致による苦悩が続く18歳以上の方に対して、ご本人の自己責任と自己決定のもとに性ホルモン注射剤療法を行っております。

性ホルモン注射療法

  • FTM(FEMALE-TO-MALE)
    アンドロゲン製剤を注射します。
  • MTF(MALE-TO-FEMALE)
    エストロゲン製剤を注射します。

戸籍の性別変更を行った方へ

戸籍の性別変更後であれば、性ホルモン注射剤療法は、ホルモン補充療法として保険適用の範囲内で受けて頂くことが可能です。詳しくは当院までお問い合わせください。